機能性フィルム事業
生体模倣技術にて生み出されたモスアイ構造は、数百ナノの凹凸構造を持ち、可視光域の反射を大幅に低減します。その反射防止機能・高コントラスト性・透明性から、ディスプレイやデジタルサイネージ用途向けに、表面反射や映り込みを抑制する構造として、注目を集めています。
ナノインプリントとは、モスアイ構造の様な微細な凹凸のある「金型」を樹脂などに熱プレスやUVを照射して型の形状を転写する微細加工技術です。
※生体模倣技術とは、自然界にある生物学的手法やシステムを模倣し、工学システムやテクノロジーの設計に役立てる技術。
応用アプリケーション
反射防止機能
モスアイ構造 (Moth-eye)
従来の反射防止コーティングとは違い、多層コーティングを必要としません。反射防止効果は、ナノインプリントによるサブ波長スケールの表面形状の形成により達成されます。イノックスのナノ構造では、モスアイ(蛾の目)構造を採用しています。モスアイ形状により緩やかな屈折率分布を構築し、可視光線反射率を4%から0.5%以下にまで低減する事を実現しています。
R&D用モールド>HT-AR:モスアイ構造
光取り出し向上機能
マイクロレンズ構造 (MicroLens Array)
レンズが3次元的に交わる様にハニカム配置されており、従来ある同サイズのマイクロレンズと比べレンズ間にデッドスペースが無く、出力される光を均一に制御する事が出来るマイクロ構造です。
R&D用モールド>HT-MLA:マイクロレンズ構造
光制御
配光拡散構造 (Engineered Diffuser)
表面の特殊配光構造により高透過率を維持しながら光を均一に拡散させることが可能。全般的な光源、レーザー, LED, 照明器具, LCDなどで使用されるバックライトなどから発せられた光を制御できる構造です。 R&D用モールド>HT-ED:配光拡散構造
ナノインプリントのR&D用として、干渉リソグラフィ工法により作製されたモスアイ・マイクロレンズ・配光拡散構造のモールドを提供しております。
ナノインプリントの初期検討やインプリント装置をお持ちでない企業様向けにフィルムサンプルの試作を行っております。各種プラスチック基材やガラス基材への加工を承っております。粘着加工等の対応も可能です。
干渉リソグラフィ工法によるモールドの大面積化や特殊マスク・E-beamによる特殊構造に対応致します。小型モールドの繋ぎ合わせや特殊電鋳複写(マスターモールドの破壊を防ぎます)などのモールドに関するサービスも行っております。
temicon
- 干渉露光の限界に挑む、微細構造マスタリング
- フランフォーファン、太陽光エネルギーシステムのエンジニア研究者により設立、微細構造マスタリング
- 微細構造マスタリング提携先