株式会社イノックス(本社:愛知県名古屋市、社長:白浜 龍男、以下、イノックス)は、3Dフィルムの製造・販売を手掛けるNanoveu Pte Ltd(本社:シンガポール、CEO:Alfred Chong、以下、Nanoveu)と共同開発した、スマートフォン向け裸眼3Dフィルムの販売及びサービスの提供を2019年5月より正式に開始します。
本製品は、特殊なパターンを付けた液晶保護フィルムと独自の専用アプリを組み合わせて眼鏡なしで3D動画や画像を体験できる3Dフィルムです。特殊なパターンによって、右目と左目へとそれぞれ違った映像を送ることができ、この時の左右の目に映る画像の差によって立体的に見ることができる仕組みです。専用アプリでは、Youtubeなどで公開されている3D用に作られた動画(※1)を変換することで、眼鏡なしで3Dを体験することが可能です。さらに、カメラで撮影した画像を簡単に3D画像に加工することもできます。
従来の3Dフィルムでは、細かな文字が見えにくくなるなど通常使用時の視認性の低下が課題でしたが、イノックスが培ってきたナノインプリント技術(※2)により、パターンの最適化の開発に成功しました。さらに、Nanoveuの持つ画像処理技術と組み合わせることで、視認性の課題の克服に成功しました。また、従来では表面に出ていたパターンを独自設計により、内包させることにも成功しており、鉛筆硬度9Hの硬さを有する液晶保護の機能も有しています。
Nanoveuでは、3Dフィルム専用のソフトウェア開発キット(SDK)の提供も開始しており、既存のゲームやアプリに組み込むことで簡単に3Dフィルムに対応させることも可能です。
本サービスでは、これまで培われた技術の組み合わせにより、お客様の製品に合わせたカスタマイズが可能で、スマートフォンだけに留まらず、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイを持つデジタルサイネージやゲーム機、アミューズメント遊技機などの製品や用途に合わせて幅広く応用することが可能です。
※1 3D用に作られた動画とは、既存の3Dテレビ向けに作られた左目用と右目用に分割された動画です。サイドバイサイド方式とも呼ばれます。
※2 ナノインプリント技術とは、マイクロやナノメートルサイズの微細な構造を持つ金型を用いて樹脂に金型の形状を複製する微細加工技術です。一例として、生体模倣技術で見出された蛾の目の構造を応用することで、表面反射や映り込みを抑制することができます。
■ 3Dフィルムの特徴
・裸眼3D機能
特殊なパターンを持つ液晶保護フィルムと独自アプリにより眼鏡なしで3D動画を体験可能
・液晶保護機能
通常使用時の視認性の向上及びガラス液晶保護フィルムとの組合せで9Hの鉛筆硬度を有する
・SDKの提供
既存もしくは新規のゲームやアプリに組み込むことで簡単に3Dフィルムに対応可能
・カスタイマイズ性
ディスプレイの表示方式(液晶・有機EL)に関わらず、3D表示機能の付与が可能
■ 販売3Dフィルム対応機種
iPhoneシリーズ(iPhone X, iPhone XS, iPhone XS Max)
他機種順次対応予定
■ カスタマイズサービス対応用途
ディスプレイ表示機能を有する製品全般
スマートフォン/ディスプレイ/デジタルサイネージ/携帯ゲーム機/アミューズメント遊技機等
■ 株式会社イノックスについて
株式会社イノックスは、研究開発型ベンチャー企業です。 長年培った機能性フィルムの開発・加工の技術ノウハウを駆使し、ナノインプリント事業を立ち上げ、現在ナノ・マイクロパターンの光学特性を持つフィルムの量産化を目指しています。中小企業でありながら、世界屈指の技術を保有する技術パートナーと提携する事により、業界をリードするイノベイティブな開発を積極的に行っています。
■ このプレスリリースに関するお問い合わせ
株式会社イノックス
〒460-0002 愛知県名古屋中区丸の内2-12-15 勝川ビル2F
担当:機能性フィルム開発 井上
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